<山の気温が下がるのはなぜ?| 初心者ハイカーの為のブログ:インプレ式>

 
冬の富士山山頂の写真
 

山の気温が下がる原因とは?:どうして標高が高いと寒いの?

登山やハイキングをしていると気温は高度を上げるにつれて下がりますよね。今回はどうして山頂付近の気温は下がり、下界は暖かくなり易いのかということをここではご紹介します。

山の気温が下がる理由を調べている少年

<目次>

1)太陽が暖かい理由とは?

登山をしなくても『山間部に行くならば着るモノを持って行った方がいいよ』なんて巷ではよく言います。夏場に半袖で高地に車で行き、降りると極端に寒かったという経験のある方も多いかと。標高が上がるにつれて気温が下がるのは殆どの方が知っていると思います。今回はどうして山では気温が下がるのかをご紹介します。

 

ご存知の通り暖かくなる原因のひとつが太陽です。地球に届く太陽光は主に赤外線や可視光線などです。(以後太陽光と呼ぶ)この太陽光が地面や真空や物体に対して放射されて地球は暖まります。放射により電磁波が発せられて熱が伝わります。例えば陽に照らされて暖かく感じるのは、太陽光の放った電磁波が人や物や空気に触れると、分子が振動を起こすことにより熱が生まれるのです。典型的な例ですと、冷めたい食べ物が電子レンジにより温められるのは、電磁波が食べ物に振動を与えることにより熱が生まれるから食べ物が温められるのです。 

太陽に手をかざしている写真

 2)太陽に近い富士山が寒いのはなぜ?

熱を発するものの近くが暖かくなるというのは皆さんご存じですよね。例えば、ストーブやファンヒーターなどの近くは暖かいです。遠くに離れるにつれて次第に冷めていきますよね。その理屈で言うと富士山山頂(3776メートル)の方が東京駅(標高3メートル)よりも3773メートル高く、太陽により近いです。そうであるならば富士山の方が暖かくなるのが一般的な考え方ですよね。しかしながら富士山は東京よりも太陽に近いのに暖かくならないのはなぜでしょうか?

 

太陽は約1億5千万キロも離れた地球に熱を送っています。光の速さだと約8分で地球に光線が届きます。この位の距離だと僅か約4000メートルの違いはあまり影響を与えないのです。どのように暖かくなるかと言うと、東京駅と富士山山頂を比べてみると、東京駅は当たりを見渡すと平地が広く人工物も多いですよね。それと比べると標高3776メートルの富士山山頂エリアはとても狭く人工物も少ないです。

 

気温が上昇するうえで必要なのは平地面積(同標高による平行した地面の面積)の広さなのです。

東京駅周辺は地上の面積が広いために太陽から沢山の熱を吸収することが出来ます。また人工物も多いので東京湾からの風を遮ってくれます。効率よく熱が地面や空気などに伝わり蓄えやすいので気温が上がります。それに対して富士山山の頂上では三角形の上の部分しか平面がないので、平地面積が狭く熱を吸収し難いです。山頂のお鉢巡りをしても一周は3キロほどにしかなりません。富士山は東京よりも太陽に近くても熱を蓄え難いのです。だから気温が上がらないのです。



太陽が富士山(狭い)と東京(広い)を照らし熱量の比較

富士山山頂と東京の地面の広さの比較

 

 気温と高度の関係は?

気温が下がる要因の一つは平地面積の広さが影響を与えるということでしたがそれだけではないのです。もう一つの要因は空気の密度により気温は変わってくるのです。空気は常に密度によって気温の調整をしています。東京などの平地では空気の密度が高く、富士山山頂では低くなります。

 

その原因となるものは、空気は高いところに行くと密度が下がり圧力も低下するという性質があるからです。標高があがると気圧の低下により空気の分子の数も低下して、空気同士の熱伝導がしにくくなります。熱は他の分子に伝えることが出来ないと熱量が低下をしてしまいます。その結果として気温が下がってしまうのです。

 

それを気圧(空気の密度)と標高との関連性で述べると標高が100メートル高くなるごとに気温は0.6℃下がります。標高別による気温差を比べてみると以下のようになります。 

3000M:-18℃差 
2000M:-12℃差 
1000M: -6℃差 
100M:-0.6℃差 

具体例としては夏場の東京駅(標高3M)の気温が30℃だとすると富士山山頂(標高3776M)との標高差は3773メートルになり、標高差による気温の計算式は以下のようになります。


3773M÷100Mx0.6度=22.6℃(気温差)

30℃(東京駅)-22.6℃(標高による気温差)=7.4℃(富士山山頂の気温)

 

富士山山頂と東京駅との標高差により生じる気温差は22.6℃もあるのです。ハイカーとして必要なのは、夏の3000メートルの登山は下界の冬と同じということを理解することが大切なのです。

 
富士山山頂月別平均気温

最も寒いのは1月の18.4℃で最も暖かいのは8月の6.2℃ → 年間の気温差は24.6℃もある

東京都内の月別の気温と降水量の図形

東京都内の月別の気温のデータ表

富士山山頂と東京駅との標高差により生じる気温差は22.6℃もあるのです。ハイカーとして必要なのは、夏の3000メートルの登山は下界の冬と同じということを理解することが大切なのです。

4)気温と気圧の関係

 空気は物質なので重さがあります。空気の重さによる圧力、これが気圧です。この空気の圧力というものは高度によって変化をします。
 
例えば、地上にある東京駅だと、空気の層の重み(=太陽からの距離が遠い)があり、空気は地上へと圧縮されるので濃度は高くなります。逆に標高が上がるにつれて、空気の層が薄くなる(=太陽からの距離が近い)と圧力は下がり濃度は薄くなります。
 
空気中には『分子』が活動をしています。この『分子の数』は高地に行くほど減り、低地に行く程増えます。地上(東京駅)では太陽との距離が遠く、圧力が高いために分子が活発化をします。逆に高地では太陽との距離が近くなり分子の動きが弱まります。
 
つまり、高地に行くと分子の数が弱まり、摩擦熱は低くなるから気温は下がります。逆に低地に行く程分子が活発化をして、それが摩擦熱を起こして気体は膨らんで行きます。

富士山山頂と東京駅の気圧差

 

<高地:富士山山頂>

・分子の数が少ない
・摩擦熱が少ない
・空気の層が薄く密度は低い
・気圧が下がる


気温が上がらない

<地上:東京駅>

・分子の数が多い
・摩擦熱が多い
・空気の層が重く密度が高い
・気圧が上がる


気温が上がる
 

<まとめ>

空気の重さや層の厚さは分子の活動を決めて、それが圧力=気圧となり温度を決めるのです。

 

<結論>

  • 太陽との距離感(富士山と東京)は1億5千キロ間では気温差はない
  • 富士山山頂では平面の面積が狭いので熱効率がしにくいので気温も下がる
  • 標高が上がるにつれて空気の容量(気圧=密度=分子の数)が減り気温が上がらない
 
*気温は体積の容量(地面の広さ)や気圧(空気の容量=密度:分子の活躍度合い)や風速によって決まります。

高度と気温と気圧の差を東京と富士山での比較検証したチャート

高度と気温と気圧の差を東京と富士山での比較図

 

*山は標高が上がるにつれて地面の面積が狭くなるという特質があり、その為平地面積が狭くなり熱効率が悪く、空気の密度も低いので気温が上がりにくいです。また高度を上げると気圧が下がり気温も下がります。だから山では常に防寒対策が必要とされるのです。 

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